2019年10月にMicrosoft Flowのライセンス形態が更新されました。新しいライセンス形態をここにまとめておきます。尚、本稿の情報は2019年11月8日時点でPowerApps and Flow Licensing Guide - August.pdfを参考にしたものとなります。すべての記載内容を実際に検証したものではありませんのでご注意ください。
2種類のライセンス形態
まず最初に、Microsoft Flowのライセンスには大きく分けて2種類があります。
付属型ライセンス (Seeded Flow licensing)
ユーザーがOffice 365 / Power Apps / Dynamics 365 の何れかのライセンスを持っている場合、おまけでFlowを使える権利も付きます。これは「Seeded Flow licensing」と呼ばれているようです(日本語版の資料が見当たらないので日本語訳は私の造語です)。但しそれぞれに関連するトリガーやアクションしか使えません。Office 365はサービスが多いせいか少々特殊な制限となっています。
例)Office 365のライセンスしか持っていない
Flowライセンスを追加購入しなくてもFlowを作成・実行できる。
但しプレミアムコネクタ・カスタムコネクタが使えない。
例)Power Appsのライセンスしか持っていない
Flowライセンスを追加購入しなくてもFlowを作成・実行できる。
但しPower Appsのトリガーとアクションしか作れない。
例)Dynamics 365のライセンスしかもっていない
Flowライセンスを追加購入しなくてもFlowを作成・実行できる。
但しDynamics 365のトリガーとアクションしか使えない。
独立型ライセンス (Standalone Flow licensing)
単品で購入できるFlowのライセンスは「Standalone Flow licensing」と呼ばれます。こちらのページで購入できるものが該当します。すべてのコネクタやトリガーが利用可能です。容量のカウント方法が異なる2つのライセンスが存在しており、自身の組織のニーズに合わせて金額的におトクなほうを選択して買うことになります。更に課金して容量を増やすことも可能です。
1)ユーザーごとのプラン
1日に1ライセンスあたり最大5,000回のFlowを実行することができます。
2)フローごとのプラン
1日に1フローあたり最大15,000回実行することができます。
このプランは最低5ライセンスから購入可能です。
他のフローからの実行をトリガーとするもの(「子」フロー)は
追加のライセンス購入を必要としません。
ライセンスと制限の一覧
付属型 | 独立型 | |||||
Office 365 | Power Apps | Dynamics 365 | ユーザーごと | フローごと | ||
Flow実行 | フロー | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
ビジネスプロセスフロー | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | |
コネクタ | 標準コネクタ | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
プレミアムコネクタ | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | ||
オンプレミスデータゲートウェイ | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | ||
カスタムコネクタ | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | ||
データ | Common Data Service (CDS) | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | |
容量 | 実行回数 / 日 | 2,000回 / 日 ※1 | ※1 | ※1 | 5,000 回 / 日 | 15,000 回 / 日 |
※1 詳細な制限事項は equests limits and allocationsを参照
以上、参考になれば幸いです。